もょもとの剣




 ハーゴンとの決戦前夜。  もょもと、すけさん、アイリンは暖を取って語らっていた。  最後の夜。  最後の旅。  最後の戦い。  しかし、三人の勇者は気付いていた。  それは終わりでは無く、それこそが平和の始まりであるという事を…………。  必ず生きて帰る事を誓い、三人は長い夜を過ごしていた。 「……しかし、もょも変わったよね〜」 「な、何だよいきなり?」 「そうかのう? 私には分からぬが……?」  すけさんは深くため息を吐き、これまでの苦労を思い出していた。  それはまだアイリンと出会う前、二人で旅をしていた時の事だった。  一人で旅をしていたもょもとがすけさんに心を許すのには、少し時間が掛かっていた。 「こんな風に眉間にシワを寄せてばかりでさぁ〜」  眉間にシワを寄せて怖い顔をするすけさん。 「ほぅ。まるでゴ○ゴ13のようじゃのう?」  アイリンもマネをしてすけさんのような顔をしてみせた。  濃ゆい顔になった二人は、同時にもょもとを見る。 「………………う、うるせーな! お前も棺桶にばかり入っていただろうが!」  顔を赤くしてすけさんに掴み掛かるもょもと。  しかし、アイリンはその話が聞きたくて仕方が無かった。 「のう? 何があったのじゃ? 私の知らぬもょとは気になるぞ。すけさんの友情パワーで変わったのか?」  期待に胸を膨らませるアイリンに、もょもとはやれやれと腰を下ろした。 「つまんねー話だぞ?」 「よいよい。さぁ、早く早くっ!」 「僕の苦労が分かると思うよ……ハァ〜」  わざとらしくため息を吐くすけさんに、もょは首を傾げた。 「はぁ? お前は関係ないぞ?」  もょもとの言葉に本気で驚くすけさん。 「えっ?! 違うの?!」 「一人で旅をしていた頃は、あんなもんじゃねぇよ」  ――アレより酷いんだ……。  もょもとは一人で旅をしていた頃の話を始めた。 「あれは忘れもしない。ある日の事だった――――――」 ▽△  俺はよく城を抜け出し、モンスターを倒していた。  城にあった銅の剣を何本もダメにするほど、俺はローレシア城周辺のモンスターを狩っていた。  強くなる度に、母上は俺を褒めてくれた。  強く、ひたすら強くなるためにモンスターを退治し続けていった。  それがローレシア王子として、ロトの血を引く者としての使命だと思っていた。  大きく強くなっていく俺とは対照的に、母上はどんどん細く弱くなり、そのうち亡くなってしまった。  それでも俺はモンスターと闘い続けた。  強くなれば……母上が褒めてくれると思っていたから……。  この時から、国について、勇者について考えるようになった。よく見てみると、この国の危うさに気が付いた。  ロトの血を引くはずの親父。  その体たらくに勇敢という言葉は無い。むしろ、大臣の言いなりだ。お飾りの王としか言えない存在になっていた。  民は、兵士は、そんな国に満足するのだろうか……。  いつかこの危うさに足元をすくわれるのではないかと、政治に疎い俺にも危機感を覚えていた。  そして、ムーンブルクが魔王軍に襲われたと聞き、俺は言われるままに城を出た。  たった一本の銅の剣だけを渡されて…………。  勇者として強くなる。ハーゴンを倒して、平和を手に入れる。そして、自分が王として国を治める。  それらを胸に、モンスターを狩り続けた。  戦って、戦って、戦い抜いて。  この世から全てのモンスターを消すつもりで戦い続けた。  そして気が付いた時、俺はサマルトリア王の前にいた。  手には銅の剣どころか、やくそうすら持っていなかった。  服を見ると、モンスターの返り血や体液にまみれていた。  レベルも既に限界が見え始めているくらいまできていた。  そんなにまで戦い続けていた記憶が……完全に抜けていた。  ――俺は……こんなになるまであの弱いモンスター達を殺し続けていたのか……?  未だにサマルトリアの王子と会えていない。  俺が手に入れたのは孤独と強さ。  街の人間が怯えるような眼で俺を見ている時がある。  これではモンスターと同じ、魔王と同じだ。  勇者とは……強くなるとはどういう事なのだろう。  その答えも見つからないまま、俺はまたモンスターを狩り続けていた。  そんな時だった――――――。  ドォオオオオオン!  数えるのも馬鹿らしいほどのスライムを倒した所で、森の奥から巨大な音が聞こえた。  スライム。ドラキー。ぐんたいアリ。おおネズミ。キングコブラ。どれもこれも違う。あんな激しい音は出さない。  この辺り一帯のモンスターは全て把握していた。  ――新種のモンスターか?  考えるまでも無く、俺は森の奥へ進んでいった。  モンスターは全て倒す。  ずっと、そう考えて戦ってきた。  モンスターも、魔王軍も、魔王も、どんなヤツが相手だろうと…………。  だが、俺が見たのは全く知らないモンスターだった。 「なん、だ……コイツは…………」  巨大な体に鎧を纏い、大きな剣を振りかざしていた。  剣を振る度に周りの木は薙ぎ倒され、地面が裂けていく。  どうやらモンスターを倒して仲間割れをしているらしいが、俺には暴れまわっているようにしか見えなかった。  モンスター同士で闘う事も、珍しくは無い。 「フゥー、フゥー…………」  その物体が俺を目で捕らえた時、全身が震え上がった。  眼光はまるで鬼のようだった。目が合っただけで殺されるかと思った。  ――オークキング……いや、話に聞くギガンテスか。なぜ、こんな所に居やがるんだ?!  思いもよらない強敵に、驚き戸惑ったが、すぐに銅の剣を抜いた。  ――倒せる。俺なら倒せる! どんな敵だろうと、俺が全部倒してみせる! モンスターは全部、俺の敵だ!! 「うおおおおおおおぉ!」  銅の剣を振りかざし、全力で振り下ろした。  パシッ!  しかし、俺の一撃は片手で受け止められてしまった。 「ヌ、オオ……少シ斬れタか?」  ギガンテスはそんな事を漏らしていたが、まったく手応えが無かった。  俺はすぐに銅の剣を離し、道具の中からまた一本、銅の剣を装備した。  敵は鋼の剣より大きく鋭い剣。こっちはどこでも売っている銅の剣。武器だけ見ればかなり差があるが、俺のレベルはもう限界に近い。  倒せないはずが無い。これで倒せなければ……元々世界など救えなかったという事になる。  ――俺が……本当に勇者なのなら!!  銅の剣を持つ手に力が入る。  ゴウンッ!  ギガンテスの一撃を銅の剣で受けると、まるで紙を斬るように何の抵抗も無く銅の剣が両断されてしまった。  すぐにさっきの銅の剣を拾い、体制を立て直す。  俺の剣は簡単に受けられてしまうのに、ヤツの攻撃は防御も許されない。  今までに経験した事の無い焦りと緊張が、俺の体全体に纏わり付いた。 「ナゼ、闘う……?」 「決まってるだろ! そんな事!!」  お前がモンスターだからだ。  平和の為に魔王を倒すんだ。  俺はローレシアの王子だからだ。  俺には勇者の血が流れているからだ。  闘わなければ俺が殺される。  俺が殺されたら、誰が魔王を討つんだ。 「……くそっ!」  闘う理由があり過ぎて、闘わない理由が見つからない。  ――モンスターは全て倒す! モンスターは敵だ! モンスターは全て――――。  銅の剣を強く握り、大きく振り上げた。  俺が敵意を見せると、ギガンテスも剣を構え直した。  そのままギガンテスへ全力で走り込んだ。 「おぉおおおおおおお!」 「チェストォオオオオ!」  キィイイイイイイン!  剣と剣が交わる。  俺の攻撃は正に会心の一撃だった。  しかし、剣で防がれてしまった。  そのまま腕力で俺の剣を抑えられると、両刃の銅の剣が俺の左肩に食い込んだ。  徐々に左肩が薄っすらと血に染まっていった。 「クソッ! まだだ!」  銅の剣を握る手に力が篭る。  もはや俺は敵以外何も見えていなかった。 「俺は、闘わなくちゃならねぇんだ!」  ガンッ!  会心の一撃を放つが、ギガンテスの剣の前に阻まれてしまった。  更に攻撃を食らわせるが、やはり剣で受けられてしまう。 「ソレは……ナゼ、だ?」  ザンッ!  ギガンテスの問いに、剣で答える。  俺の闘う理由。その数だけ浴びせた。  何度も、何度も、俺は剣を振り下ろした。  それはどれだけ攻撃しても尽きることが無いように思えた。  ――なぜ俺は、こんなに闘わなくちゃならないんだ……?  小さい頃はあんなに勇者に憧れていたのに、今の俺は……勇者になんかなれない。  勇者という名の栄光が、俺には眩し過ぎる。  体に流れる勇者の血が……俺には重い。  ガンッ!  剣では無く拳を食らい、激しく飛ばされた。  飛ばされた体は木に打ち付けられ、地面に倒れてしまった。  まるで全身を攻撃されたように、体中がビリビリと痺れていた。 「ハァ……ハァ…………」  コイツは強過ぎる。俺のレベルが50を迎えても、到底勝てるとは思えない。魔王は更に強いというのか……?  もしそうなら、俺達人間に勝ち目なんて無い。  それとも……本当の勇者になら倒せるのか……?  俺は……本当の勇者じゃ……無い、のか?  鎧の音を響かせてこっちにやってくるギガンテス。  銅の剣を買う事しか頭に無く、やくそうを買うのを忘れていた。  そして俺は……魔法が使えない。  闘うこと。剣を持って闘うことしかできないんだ。  ――こんな俺のどこが……どこが勇者なんだよ…………。  立ち上がれないまま剣を向けると、ギガンテスも再び剣を構えた。 「……マダ、剣ヲ握るカ」 「それしか……能がねぇんだよ…………」  自虐的にそう言うと、なぜか笑えてきた。  だが、ギガンテスは笑わない。  じっと俺を見つめていた。 「……剣ヲ握る力強いソノ手、立チ向かう勇姿。数多ノ闘いヲ強いラレテ来タのダろう……」  この野郎。モンスターのくせにペラペラ喋りやがって。 「強いられてなんかいない! 俺は――――」 「ではナゼ、ソノ剣にハ迷イがあるノダ?」  ――何を、言ってやがる……?  よく見ると、鎧を身に纏うその姿は、俺が思っていた以上に小さく……いや、それでも充分デカイか。  俺が闘えないと思ったのか、さっきのような迫力が感じられない。  ――話と違うじゃねぇかよ。ギガンテスって一つ目じゃなかったか?  どう見ても、目の前にいるのは人間じゃないか。  最初に睨まれた時、その凄味と迫力が俺に恐怖を植え付け、目を曇らせたらしい。これだけレベルを上げた俺に、だ。  ――ただの人間が、これだけレベルの上げた俺よりも強いというのか……?  勇者の子孫か、どこかの英雄か……どちらにしろ、名のある者だろう。鎧を着ている所から、どこかの国の者か。  俺と同じく、魔王討伐を目指しているのかもしれない。 「……お前、誰だ?」  俺の質問に頷くと、剣を納めるギガンテス……では無く、鎧を纏った男。  そして力強く拳を握ってみせた。  ――何だ? いきなり襲った俺に怒ってるのか?  しかし、どうもそういう感じではないらしい。兜で顔は見えないけど……。 「……名乗り、タイ…………」  そう言ってふるふると拳を震わせていた。 「はぁ??」  少し言葉の発音が俺の国とは違ったが、何とか聞き取れた。間違いなく、「名乗りたい」と言っていた。 「ある任務ニ着いテいル今、この地では名乗る事はデキぬ。……名乗る事、ハ…………ムゥウウウ!」  悔しそうに唸っている。それが不思議だった。  ――そんなに名乗りたいのか?  何だか拍子抜けしてしまった。名乗る事って、そんなに重要なのかな?   俺は自分の名にコンプレックスがあるから、あまり名乗りたいとは思えない。  とにかく、この男が人間だという事が確定した。  俺は剣を置き、そのまま大木を背に身を預けた。 「……悪かったな。モンスターと間違えてよぉ……」  そのなりで睨みつけられたら、誰だってモンスターだと間違えてしまうだろうけど。 「ウム。コノ地にハ魔物が出ルようダな」  この地にはって、世界中にモンスターがはびこってる訳じゃないのか?  魔王はまだ世界中にモンスターを放ち切れてはいないらしい。それとも、そんな世界がまだまだあるのかもしれない。  ――なるほど、世界は広いな…………。 「お前ほどの実力なら、世界を救える勇者になれるな」  この男ならどんなモンスターも……魔王すら一撃で倒せてしまえそうに思えてくる。 「……イヤ、我が使命ハ他ニ有ル。世界ヲ救うノは、世界ヲ救う使命ヲ持ツ者ダ」  なるほどな。確かにその通りだ。  俺がどこかで死ぬのなら、それも運命だ。もし救うことができたなら……それも俺の運命か。 「お前は俺になぜ闘うと言ったが、お前はなぜ闘うんだ?」  名前を言えないという事は、それも言えない事なのかもしれないが、それこそ俺が聞きたい事だった。  この男の強さの秘密、それを知りたかった、  男は腕を組んで少し考えた後、頷いた。 「タッタ一人ノ……我が主ノ剣ト成ルタめニ…………」  それは誰かの為に闘うという意味なのだろう。  なら、俺は……何の為に闘う?  世界のため国のため、王子として勇者の子孫として……。  俺はやはり、闘うための理由が多い。  それをこの男はたった一人の者のために闘うと言い、これほどの力を得ている。  魔王に対抗できる程の強さを…………。 「すごいな……」  それが、俺が闘うという事を、どこか履き違えていたのだと諭された。  そして初めて自分がなりたいと思える人間に出会えた気がした。勇者としてではなく、戦士として……。 「名ハ、何ト言う?」 「…………もょもと……」  男は俺の名前を聞くと、大きく頷いた。この名を聞いて、そんな反応をする人間は初めてだった。 「良き名ダナ」  そしてそんな信じられない事を言った。 「よしてくれ。自分でも良いとは思えない」 「イヤ、男ノ名ダ。もょもとナラ、イツか胸ヲ張ッテ名乗れるデあろう」  そう言って手を差し出す男。  俺はその手に捕まり、立ち上がった。 「もょもとニハ、仲間ガ必要だ。真ニ信頼デきル仲間ヲダ」  ――仲間、か……考えた事も無かったな。  ずっと一人だったから、このまま一人で戦っていくものだと思っていた。それが勇者なのだと思っていた。  仲間。俺にできるだろうか。 「そうか……探してみる」 「ソシテ、多くノ者ノ剣ト成るノダ。お主ナラ、キット成れルはずダ。…………デハ、ワシはソろソろ行コウ」 「……もう、行くのか?」  会ったばかりだというのに、俺は名残惜しさを感じていた。 「待ッテいるお方がおらレルのデな…………」 「そう、か……悪いな。俺から襲ったのに、何も借りが返せそうにない」  金や物を受け取るようにも見えないけれど、俺に非があるのだから、やはり何かをしてやりたかった。 「……フッ、ハァッハッハッハッ!」  男は大声を上げて笑うと、俺に背を向けてそのまま歩き出した。 「土産ナラ、もう貰ッタゾ……」  コンッ!  男は自分の兜を軽く小突くと、パカッと兜が真っ二つに割れてしまった。  俺の一撃が、たった一度だけ当たっていたらしい。  そんな事にも気が付かなかったのか……。 「マタ会おうゾ、もょもと!」 「ああ。このセカイの何処かでな!」  その大きな背中が見えなくなるまで、俺は見送り続けた。  レベルと強さなんて関係ない。俺はまだ強くなれる。  そして、きっとあの男を超えてみせる。  旅に出て、初めて清々しさを感じた気がした。 「…………仕方ねぇな。久しぶりにローレシア城に戻るか」  サマルトリア城と勇者の泉の洞窟を何度も行き来していたが、サマルトリアの王子と全く出会えない。  なら、別に急ぐ必要は無いだろう。会えないからって、弱いモンスター相手に無駄にレベルを上げる必要は無い。  ローレシアに休憩がてら、サマルトリア王子の行方でも聞けばいいんだ。  俺は旅に出て初めて、自分の城へ戻る決意をした。  だらけた親父に会うのも、嫌味な大臣と顔を合わせるのも、そんな中で自分の居場所を探すのもうんざりだった。  旅に出てから、帰ろうなんて一度も思わなかった。  ……それなのに、今の俺はそういう気持ちが無くなっていた。  久しぶりに見てみたくなったんだ。  俺が育ち、母上の愛したローレシアの国を…………。 ▽△ 「――――その後、リリザの町で、すけと会えたわけだ。これで俺の話は終わりだ」 「いやぁ〜まさかもょがサマルトリアと泉の洞窟をずっと行き来してるとは思わなくてねぇ」 「俺もまさか、宿屋でくつろいでいるとは思わなかったよ」  もょもとの視線がすけさんに突き刺さる。  アイリンはもょもとの話を聞いてから首を傾げていた。 「……はて? その男、どこか聞いた覚えのあるような〜」 「知ってるのかアイリン?!」 「………………いや、思い出せぬのう」  ガクッ、と首を傾げるもょもと。 「でもさ、もょの強さが分かったような気がするよ」 「うむ。私もそう思うぞ」  すけさんとアイリンは顔を合わせて頷いた。  二人は同時にもょもとを見る。 「な、何だよ?」 「いつも先頭を歩くもょを見てると、何て言うのかな……勇者らしいというのかな? 僕達とは違ったオーラを持ってるんだよね」 「そうじゃな。もょが勇者らしく輝いて見えておったから、たまに私達が本当にロトの子孫なのか、疑うほどじゃ」  少し淋しそうに、少し不安そうにそう言う二人に、もょもとは思わず笑ってしまった。 「ハハハハッ。何だよソレ?」 「あんまり笑い事じゃないんだよねぇ」 「そうじゃぞ。これでも気にしておったのじゃ!」  怒るアイリンを制し、もょもとは笑うのを堪えた。 「ハハ、違ぇよ。俺が振り返った時、今のお前達と同じ気持ちだったんだ。本当の勇者のように見えていてさ。  特に二人は俺よりも王族っぽいから尚更だったんだぜ?」  もょもとも、すけさんとアイリンから勇者の持つオーラを感じていたのだ。  その言葉にすけさんとアイリンは顔を見合わせ、同時に笑っていた。 「アハハハ、そうなんだ」 「やはり私達は兄弟国、ロトの子孫じゃのう」 「そうだそうだ。それも、三人も揃ってるんだ。負けるはずがねえよな!」  それから三人は話に花を咲かせていた。  決戦前夜だというのに、祠の中ではいつまでも笑い声が絶えなかった。  三人の若き勇者達は、この一晩だけ普通の少年と少女に戻っていたのだった。  勇者に憧れる、どこにでもいる普通の少年達に…………。

もょもとの剣・完

 

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