07-sideA 遊び人の挑戦

 

 

 


 

ラダトーム
67

「ラダトーム……だったわね。勇者の情報を聞き出さなきゃ」

 

ラダトーム
68

「あの、二ヶ月くらい前なんですけど……
十代後半の、ツンツンした黒髪の男の子見ませんでした?
いつもニコニコしてる感じで、ちょっと小柄の……」

「いやぁ、知らないねぇ」

「そうですか……」

 

ラダトームの宿屋
69

「ああ、たしかそんな子が泊まっていったね。ドムドーラに行くって言ってたよ」

「あのっ!そこへの行き方を教えてください!」

 

ラダトーム南東
70


「敵が強くて進めないわ……
でも、自分の力で頑張らなきゃ! 絶対に勇者に追いつくんだから!」

 

 

ドムドーラ
71

「その方なら、茂みの辺りで何かを探してらっしゃいました」

「勇者、やっぱりここへ来たんだわ! どこへ行ったか聞いてないかしら」

「さぁ……。南に向かわれたので、メルキドじゃないでしょうか」

 

 

ドムドーラの宿屋
72

「勇者、会ったらどんな顔するかしら。私だって分かるかな」

 

 

 

 

 

メルキド
73

「知ってるよ。半月ほど前、ラダトームに戻るって言って発ったね」

「えええ〜……」

 

メルキドの宿屋
74

「どこにいるの?一人で平気なの?

私は……寂しいわよ……」


メルキド(翌朝)
75


「お姉さん、人を探して女独りで旅してるんだって?

バカ正直に追っていくより、南にある精霊の祠で行くべき場所を聞いてみたらどう?」

「精霊の祠?……そうね、このままじゃ埒が開かないし……。ありがとう、行ってみるわ。

……ところで、さっき歌ってた曲、あなたが作ったの? 素敵な歌ね」

「そうだよ。僕は吟遊詩人のガライ。恋人、逢えるといいね」

 

 

メルキド南
76


「あれが、ガライさんの言ってた祠ね。精霊がいるって話だけど……」

 

 

精霊の祠
77

「私はその昔ルビス様にお仕えしていた妖精です。あなたの尋ね人は既にここを立ち去りました」

「お、教えてください!どこを目指せば勇者に会えるのか……」

「……選ばれし者よ。大魔王の城へ急ぎなさい。導かれし者があなたを待っています」

 

78

 「だ、大魔王の城に一人で乗り込めっていうの……?

 いいわ、そこで勇者に会えるんなら……!!」

 

 

ドムドーラ東
79

「はぁ、はぁ、はぁ……。私、強くなってるわよね」

 

リムルダール南
80

「ドラゴラム……。
強力な呪文だけど、勇者の前ではあまり使いたくないわね」

 

 

 

リムルダール
81

「ああ、その人なら昨日の朝に……
あっ、お嬢さん!?泊まっていかないのかい!?」

「おばさん、ありがとう!私、行かなくちゃいけないの!」

 

 

リムルダール西端
82

「虹の橋がかかってる……勇者が大魔王の島に渡ったんだわ」

 

ゾーマの城
83
 

「激しい戦いの跡ね……。

焼けた部分がまだ温かいわ。勇者がこの先にいる!」



 

ゾーマの城・生贄の祭壇
84

 

 

回廊の奥から、激しい剣戟の音が聞こえてくる。

目を凝らすと、燭台に照らされて浮かび上がる人影が見えた。

 

 

 

「――――勇者!!」

   

 

 

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